みなとみらいに行ったら、クィーンズスクエアのアメリカンイーグルが閉店セールをしていた。そうだ、2019年末までの全店閉店を発表していたのだった。ユニクロとの競争に敗れたとか言われたが、ユニクロにはない色を使ったシャツやセーターを何度か買ったことがあるので少し残念です。セールは少し前に始まったのか、それとも70%オフが効いたのか店内には商品はほとんど残っていない。いつもはたくさんいる店員さんも数人のみ。

もともとこのスペースにはユニクロが入っていたのです。そのユニクロに勝てずに撤退とはフランチャイジーとして店舗展開をしてきた青山商事も無念でしょうね。十数年前にブームとなり店舗数が増え続け、日本人の着る衣服の半分はファストファッションだと言われたのに最近は勢いがありません。2年前にはGAP傘下のオールドネイビーが日本市場から撤退し、フォーエバー21も今年9月に破産申請そし10月末で日本撤退。そして今回のアメリカンイーグルの撤退。
現役時代には下着とチノパンくらいしか買わなかったけど、引退してからは結構お世話になっているファストファッション。いまでも時々店に行くけれどH&MやGAPにひところの活気はなく、(ファストファッションとはちょっと違うけど)ライトオンやRIZAP傘下のジーンズメイトの客数も少ない。健闘しているのはZARA、ユニクロとGUくらいでしょうか。しかし近所のユニクロは最近中高年と老人ばかりが目立つ。先週も老夫婦が亭主の衣類を選んでいたが亭主は黙って見ているだけで奥さんがどんどんカゴに入れる。自分のは買わない。きっと他の店でも少し高いものを買ってるんだろうな。

衣料品市場が停滞しているうえにファストファッションにはいろいろな逆風が吹いている。曰くECマーケットに浸食されている。ファストファッションもECサイトは持っているが出遅れた会社も多い。SPAだから原価率は高くはないだろうが、実店舗を持つと安い小売価格と高騰する人件費がネックのようで家賃の高い都心の一等地店は利益は出ていないのではなかろうか。実店舗での買い物はネットと比べると実物が見られ試着もできるワクワク感が強みなのだが、残念ながらファストファッションのワクワク感は大きくはない。
これはファストファッションのほとんどが数を売るために定番もの(普通の服)が多く色やデザインで冒険したりすることが少ないためでしょう。提案力がない、という批判もあるけれど数を狙うのとの両立は多分不可能です。
最近ではファストファッションはエコでない、短いサイクル故に衣料ごみを増やす、生産国の環境汚染を生んでいる、安い賃金と過酷な労働によって作られている、などの批判も見られます。これらもファストファッション市場停滞の一要因です。安い売価を維持するために労働コストの低い国への生産シフトも顕著です。クロゼットをチェックしたら数年前のものは中国製が圧倒的でフィリピン製が少しあったけど、最近買ったものは圧倒的にバングラデシュ製が多く、ベトナム、マレーシア、インドネシアが続きます。以前カンボジアの衣料品工場の崩落事件があったように3桁価格でジーンズやセーターを売るためには誰かを犠牲にしないと不可能だと思う。「ジーンズ1本が何百円なんてありえない。どこかの工程で誰かが泣いているかもしれないのに、安い服を着ていていいのか。いいものには人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる。いいものは高いという価値観も残ってほしい」。10年前のコムデギャルソン川久保玲の言葉です。
年金生活だし出かけることも少なくなったから高い服を買うことはなくなったが、たまには長く着られる良い服を選びたいと思うようにはなりました。さっき自分の服30点くらいのタグを確認したが、スコットランド製のセーター、イタリア製のズボン、ドイツ製のコートはあったが、カジュアルウェアやそこそこの値段のブランドスーツも中国製がほとんどで日本製がなかった。たった一点あった日本製品は三陽商会のコートだけで愕然とした。モノづくり日本は何処へ行ってしまったのだろうか。

ランキング参加中です。クリックしていただけると励みになります。

もともとこのスペースにはユニクロが入っていたのです。そのユニクロに勝てずに撤退とはフランチャイジーとして店舗展開をしてきた青山商事も無念でしょうね。十数年前にブームとなり店舗数が増え続け、日本人の着る衣服の半分はファストファッションだと言われたのに最近は勢いがありません。2年前にはGAP傘下のオールドネイビーが日本市場から撤退し、フォーエバー21も今年9月に破産申請そし10月末で日本撤退。そして今回のアメリカンイーグルの撤退。
現役時代には下着とチノパンくらいしか買わなかったけど、引退してからは結構お世話になっているファストファッション。いまでも時々店に行くけれどH&MやGAPにひところの活気はなく、(ファストファッションとはちょっと違うけど)ライトオンやRIZAP傘下のジーンズメイトの客数も少ない。健闘しているのはZARA、ユニクロとGUくらいでしょうか。しかし近所のユニクロは最近中高年と老人ばかりが目立つ。先週も老夫婦が亭主の衣類を選んでいたが亭主は黙って見ているだけで奥さんがどんどんカゴに入れる。自分のは買わない。きっと他の店でも少し高いものを買ってるんだろうな。

衣料品市場が停滞しているうえにファストファッションにはいろいろな逆風が吹いている。曰くECマーケットに浸食されている。ファストファッションもECサイトは持っているが出遅れた会社も多い。SPAだから原価率は高くはないだろうが、実店舗を持つと安い小売価格と高騰する人件費がネックのようで家賃の高い都心の一等地店は利益は出ていないのではなかろうか。実店舗での買い物はネットと比べると実物が見られ試着もできるワクワク感が強みなのだが、残念ながらファストファッションのワクワク感は大きくはない。
これはファストファッションのほとんどが数を売るために定番もの(普通の服)が多く色やデザインで冒険したりすることが少ないためでしょう。提案力がない、という批判もあるけれど数を狙うのとの両立は多分不可能です。
最近ではファストファッションはエコでない、短いサイクル故に衣料ごみを増やす、生産国の環境汚染を生んでいる、安い賃金と過酷な労働によって作られている、などの批判も見られます。これらもファストファッション市場停滞の一要因です。安い売価を維持するために労働コストの低い国への生産シフトも顕著です。クロゼットをチェックしたら数年前のものは中国製が圧倒的でフィリピン製が少しあったけど、最近買ったものは圧倒的にバングラデシュ製が多く、ベトナム、マレーシア、インドネシアが続きます。以前カンボジアの衣料品工場の崩落事件があったように3桁価格でジーンズやセーターを売るためには誰かを犠牲にしないと不可能だと思う。「ジーンズ1本が何百円なんてありえない。どこかの工程で誰かが泣いているかもしれないのに、安い服を着ていていいのか。いいものには人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる。いいものは高いという価値観も残ってほしい」。10年前のコムデギャルソン川久保玲の言葉です。
年金生活だし出かけることも少なくなったから高い服を買うことはなくなったが、たまには長く着られる良い服を選びたいと思うようにはなりました。さっき自分の服30点くらいのタグを確認したが、スコットランド製のセーター、イタリア製のズボン、ドイツ製のコートはあったが、カジュアルウェアやそこそこの値段のブランドスーツも中国製がほとんどで日本製がなかった。たった一点あった日本製品は三陽商会のコートだけで愕然とした。モノづくり日本は何処へ行ってしまったのだろうか。
ランキング参加中です。クリックしていただけると励みになります。