日本は長い間デフレから脱却できていない。スーパーにはいつまでもこの値段で生産者は大丈夫だろうかと思える商品がいくつかある。例えばバナナ。今日は138円だが特売日には100円で売られている。子供のころバナナは高級品でめったに食べられなかった。もっぱら病気見舞いやお祝いに使われていた。記憶では当時1本50円位だった(今の1000円位か)。小学校の遠足はおやつ代100円までというルールがあってバナナを一本入れると残りは50円分しか残らず、その50円でキャラメルやチューブ入りチョコレートを買ってもらった。高価だった理由は戦後の日本は外貨が不足していて「不要不急」のバナナへの割り当てが少なく輸入制限措置がとられたためで、1963年に輸入が自由化されるとそれまでの台湾バナナからフィリピンバナナが大量に出回るようになり値段も急落した。今日のバナナは4本で138円だから一本35円で60年前より安い。

卵も値段が変わらない商品のひとつだ。「物価の優等生」でググると卵とバナナは必ず出てくる。昨年末から各地で鳥インフルエンザ騒ぎがあり今週も千葉で発生して県の三分の一の鳥が殺処分されたが価格が上がる気配はない。バナナ同様この60年間価格はほとんど変化していない。逆に1キロ当たりの値段は1953年に224円だったが2005年に204円、2018年に180円と下降傾向だ。子供のころ近所の電気屋が自宅で飼っている鶏の卵を店で売っていて、料理中の母親が「あ、卵がない。小林さんちに行って買ってきて」と時々買い物に行かされた。一つ10円だった。スーパーの卵が13円だから小売価格はほぼ変動していない。

牛乳も優等生の一人かもしれない。スーパーでは1リットルパックが200円台で売られ大手でなければ170円台で買うことができる。この30年間で20%も上がっていない。それ以前になると180㏄瓶の宅配が中心だったので比較が困難だが、中身だけで考えればリッター200円とすると180㏄換算で36円となり50年近く前の昭和48年と同等だ。瓶牛乳の宅配は今でもあり明治の「おいしい牛乳」はひと月3700円~4200円とのことなのでひと瓶135円になり、人件費の上昇もあって50年前と比べるとさすがに数倍の値上がりとなっている。(下記朝日新聞社「値段の明治大正昭和風俗史」より)
14年も専業主夫をしていると毎日スーパーでの価格に敏感になる。年金生活者には値上げは困るのだがメーカーで働いていた人間からするとずっと値段が上がらないのも困りものだ。何かが、誰かが犠牲になっている可能性があるから。バナナ、鶏卵、牛乳以外にも豆腐や納豆のように値上げがほとんど見られない商品は多い。スーパーの客引き目玉商材になることが多く値引きを要求されることもあるのだろう。しかしこのままだと鶏卵業界は危ないという人もいるし、数年前には激減している豆腐屋を守るために「豆腐は200円以下で売るな」と警鐘を鳴らした評論家もいた。これらの商品は栄養価の高いスーパーフード商品なので子供を持つ母親や高齢者の必需品でもある。店頭には倍以上の値段のブランド卵やバナナ、豆腐もある。自分にできるのは何回かに一度でもいいからそれらの製品を購入し、こういう消費者もいるんだと店やメーカーに知らせることくらいしかない。頑張れ ! 鶏卵、牛乳、豆腐の製造者さん。

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卵も値段が変わらない商品のひとつだ。「物価の優等生」でググると卵とバナナは必ず出てくる。昨年末から各地で鳥インフルエンザ騒ぎがあり今週も千葉で発生して県の三分の一の鳥が殺処分されたが価格が上がる気配はない。バナナ同様この60年間価格はほとんど変化していない。逆に1キロ当たりの値段は1953年に224円だったが2005年に204円、2018年に180円と下降傾向だ。子供のころ近所の電気屋が自宅で飼っている鶏の卵を店で売っていて、料理中の母親が「あ、卵がない。小林さんちに行って買ってきて」と時々買い物に行かされた。一つ10円だった。スーパーの卵が13円だから小売価格はほぼ変動していない。

牛乳も優等生の一人かもしれない。スーパーでは1リットルパックが200円台で売られ大手でなければ170円台で買うことができる。この30年間で20%も上がっていない。それ以前になると180㏄瓶の宅配が中心だったので比較が困難だが、中身だけで考えればリッター200円とすると180㏄換算で36円となり50年近く前の昭和48年と同等だ。瓶牛乳の宅配は今でもあり明治の「おいしい牛乳」はひと月3700円~4200円とのことなのでひと瓶135円になり、人件費の上昇もあって50年前と比べるとさすがに数倍の値上がりとなっている。(下記朝日新聞社「値段の明治大正昭和風俗史」より)

14年も専業主夫をしていると毎日スーパーでの価格に敏感になる。年金生活者には値上げは困るのだがメーカーで働いていた人間からするとずっと値段が上がらないのも困りものだ。何かが、誰かが犠牲になっている可能性があるから。バナナ、鶏卵、牛乳以外にも豆腐や納豆のように値上げがほとんど見られない商品は多い。スーパーの客引き目玉商材になることが多く値引きを要求されることもあるのだろう。しかしこのままだと鶏卵業界は危ないという人もいるし、数年前には激減している豆腐屋を守るために「豆腐は200円以下で売るな」と警鐘を鳴らした評論家もいた。これらの商品は栄養価の高いスーパーフード商品なので子供を持つ母親や高齢者の必需品でもある。店頭には倍以上の値段のブランド卵やバナナ、豆腐もある。自分にできるのは何回かに一度でもいいからそれらの製品を購入し、こういう消費者もいるんだと店やメーカーに知らせることくらいしかない。頑張れ ! 鶏卵、牛乳、豆腐の製造者さん。
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