マーケティング爺のひとりごと

外資系7社でチューインガムから抗癌剤までのマーケティングを生業としていた引退老人です。使えそうなデータや分析、気になった出来事、思い出、日々思うことなどをボケ防止のため綴っています。にほんブログ村 経営ブログ 広告・マーケティングへ
にほんブログ村

2021年03月


毎日2回体重計に乗るのだけれど、先月生まれて初めて60キロを越えた(身長168センチ)。学生時代は50キロ、サラリーマン時代は54~57キロだったのですこしショック。で、「炭水化物が人類を滅ぼす」という本を読みながらノン・カーボ・ダイエット(糖質制限)を始めました。食べてよいのは、肉類、魚類、卵、ナッツ、根菜以外の野菜、きのこ類、乳製品、大豆製品のみ。果物はアヴォカドだけがOKで、穀類、菓子、砂糖はご法度。

白米、パン、うどん、そば、パスタが食べられないのがこんなにツライのと、メニューを考えるのが大変なことに始めてから気づきました。料理担当になって数年が経ちますが、朝はトースト、昼は麺類、夜はごはん+おかず数品と決めていたのが根底から崩れます。じゃがいも、人参が使えないのはキビシイ。アルコールも蒸留酒だけOKなので焼酎を飲まない私にはウイスキーしか残されていません。
1909223_660231404043682_1732149933_o
1956745_660232010710288_690811477_o
典型的なメニューは
朝:コーンフレーク(オールブラン)、ヨーグルト、コーヒー、果物(本当は駄目なのだがケース買いした土佐文旦が残っているので)
昼:きのこ類と野菜のスープ(時々耐え切れずに水餃子を加える)
夜:野菜と肉類(または魚類)のみ。時に豆腐類。
これだけ野菜を食べ続けた記憶はありません。まるで芋虫になった気分です。冷蔵庫には十数種の野菜と数種類のキノコがいつも入っています。
1939765_660233207376835_1924592892_o
1898485_660233484043474_1851124949_o
お腹は結構膨れます。深夜にナッツをつまみにウイスキーを飲みます。昼間空腹を感じたら買い込んであるナッツを食べます。肉類の消費が増え、野菜とくに葉ものがいま高いのとナッツを日に数袋食べるのでエンゲル係数は上昇気味です。
1921097_660233380710151_205405520_o
始めて3か月が経ちました。2週目に入った頃に1キロ落ち、一か月後に2キロ減り、3か月後で4キロの減量です。朝の体重は56キロになり昔に戻りました。体脂肪率が5ポイントほど下がりました。たぶん体脂肪が3キロぐらい燃えたんだろうな。過度にやりすぎるとリスクもあるかもしれないので今の程度のロー・カーボ・ダイエットをしばらく続けようと思います。ダイエットを考えている方のご参考までに…
10285088_693883960678426_1407813943435985632_o



ランキング参加中です。クリックしていただけると励みになります。

子供のころから広告が好きだった (19)

高度成長期のサラリーマンは夏でも長袖のワイシャツを着ていた。学生も制服の下には長袖のワイシャツを着ていた。父親もワイシャツを腕まくりし、上着を抱えて毎日出勤していた。あの頃のワイシャツはみんな少しだぶついた白のワイシャツだった。
暑い夏が来そうな昭和36年の5月1日。朝刊の広告に多くのサラリーマンが驚いた、と思う。当時売れっ子モデルだった岡田真澄を使った帝人の広告だ。
IMG_4243 (2)
コピーは
YシャツにかわるYシャツ。<テイジン・テトロン・ホンコンシャツ> それはセミスリーブ <半袖>のオフィスシャツ。ネクタイOK、上着OK、フォーマルでスマート、えりは流行のボタンダウンなど。そで丈は短め、そで幅は細め、スリムなシルエットが新鮮!

サラリーマンはびっくりした。半袖のワイシャツ? 会社に行くんだぜ。これは遊び用のシャツじゃないか。それまで半袖シャツと言えばアロハシャツか開襟シャツしかなかったのだから、驚いて当然だった。石津謙介がデザインし汗をかいても乾きやすいテトロン製の半袖シャツはこうして世に出た。
男たちの抵抗は続いたが、当時の混雑した冷房のない通勤電車や扇風機だけのオフィスで過ごすサラリーマンはだんだん半袖シャツを着るようになった。着てみれば仕事はしやすいし、洗濯屋に出さなくても家で洗えるし確かに便利だった。東レがセミ・スリーブシャツで追いかけたことも市場拡大に勢いをつけた。
8db60b9262c6b7a8d1d334dab2d69c0e
しわになりにくく乾きやすいテトロンという素材のメリットだけでなく、胸ポケットが二つそれもフラップ付き、それまでのゆったりシャツとちがって細身のデザイン、若者に人気のボタンダウン、袖口の切込みなど新しい機能やデザインが満載だった。洗ってすぐ着られる、アイロン不要は主婦にも受け入れられる要素だった。薄くて透ける、と不評の面もあったがテトロンシャツは市場浸透をし続け、5年後にはワイシャツの全需要の5割を占めるまでに至った。

この頃はテトロンだけでなくトレロン、カシミロンといろんな合成繊維を使用した衣類が発売された時期だが、テトロンが一番知名があった。ちなみにテトロンは帝人と東レが共同で商標を持っていて、帝人のテ、東レのトにナイロンのロンを加えたものだと言われている。そのテトロンを使ったホンコンシャツは後年のクールビズや省エネファッションの先駆けともなった大ブーム商品だったが、父親が半袖シャツを着て出勤していた記憶は全くない。



ランキング参加中です。クリックしていただけると励みになります。

老夫婦二人暮らしでも結構な量のゴミが出る。うちのマンションは粗大ごみや資源ごみ以外は毎日捨てられるのだが、可燃ごみを週二回、ポリごみと缶/PET/瓶も週二回、段ボールゴミを週一回のペースで出している。その量がコロナ以降増えたような気がする。近所のマンションを見てもごみ置き場には明らかに以前より大量のごみが集められている。
pic_6571_2_0003
昨年コロナによる自粛要請が出た後、横浜ではゴミ総量が+13%、缶やPETなどが+16%増えた。東京でもごみの量が6.4%増加したとの記事があった。中でもプラスティック容器(トレーなど)は1割近い増加だった。外出を控えて自宅で調理することが増え所謂「巣ごもり消費」がごみの量を増やしたようだ。確かに肉、魚、卵、豆腐、総菜、何を買ってもプラ容器やトレーに入っている。子供のころこれらを買うとたいていは経木や新聞紙で包まれていた。もしくは豆腐のように鍋を持って行って入れて帰ってきた。昭和30年代に入ってからポリ袋や発泡スチロールが普通に使われるようになり経木などほとんど見なくなった。一杯になったゴミ袋を抱えてゴミ置き場に向かう時、人類はHomo sapiens(賢い人間)なんかじゃなくHomo scruta(ゴミ出し人間)とでも呼んだ方がいいのではないかといつも思う。他の動物は排泄物と捕食した動物の骨くらいしか残しませんものね。

年末年始は特にゴミの量が増える時期で、鎌倉市などはこの1月にごみ処理の停滞防止とコロナウィルス感染症対策のため排出自粛願を出すくらいだった。この時期は段ボールゴミが大量に出る。お歳暮類の箱だけでなく巣ごもり生活に伴うお取り寄せ便やアマゾンとか楽天などのネット購入が対前年で4割増えたという報道もあり、マンションの資源ごみ置き場はうず高く積みあがった段ボールで一杯だった。わが家でも週に二回くらいアマゾンと楽天の配達が各々あり、その他に食材、ミネラルウォーターや無糖茶などを定期的に購入するので一週間の段ボール量はこんな感じになる。
IMG_4236
どうにかしてゴミの量を減らすことはできないのか。ポリ袋の有料化もその一環だったが今のところ大きな効果は見られない。逆にスーパーやデパ地下ではエコバッグの汁漏れ防止用に何枚かの無料ビニール袋を使う人が増えているらしい。
ハーゲンダッツは使い捨てでなく再利用できるステンレス容器をテストしているらしいし、ラックスはリサイクルできるPET容器使用のヘアケア製品を4月に出すらしい。使い捨てでなく再利用できる容器、容器を持参しての量り売り、昔のコーラのように容器を返却すると料金が帰ってくるデポジット制が見直されるかもしれない。

もう一つの方法はゴミ処理の有料化だろう。去年4月に廿日市市は可燃ごみの有料化に踏み切った。45円の黄色のゴミ袋(45リットル用)に入れてゴミ出しをする。有料化からの半年で可燃ごみは9.8%減少した。しかし同時期の資源ごみは9.0%増加した。コロナ禍でプラ容器の使用機会が増えたことと、可燃ごみから資源ごみへの分別が進んだことが原因だと思われる。コロナ以前のケースでは、狛江市でも2005年からゴミの有料化(40リットル用で1枚80円)を始めている。開始直後は可燃ごみは18.3%、不燃ごみは29.9%排出量が減ったが、その後は大きな変化はなく開始3年後でも開始前と比べて20%減レベルにある。短期的には効果がありそうだが抜本的な対策にはなりそうもない。

結局3Rを徹底するしかないのかもしれない。まずReduceで可燃ごみでも資源ごみでも量を減らす。これが一番大事。次にReuseで捨てる前に他の使い道はないかまたは使ってくれる人はいないかを考える。最後がRecycleで使い道がないものを捨てる前に分別して再利用できるようにする。これは最後の手段だ。なぜならリサイクルには多大なエネルギーが必要だし通常ごみとして処理するよりも手間と費用が掛かるからだ。
老人にできることは、無駄なものを買わない、食品ロスを出さない、ゴミはできるだけ圧縮してから出す。こんなことしかできない。今日もHomo Scrutaとつぶやきながら大きな袋を抱えてゴミ置き場へと向かう。



ランキング参加中です。クリックしていただけると励みになります。

↑このページのトップヘ