名前は知っているのだが食べたことがない。多分カンロ飴もその類の商品だと思う。子供の頃に食べた記憶はない。子供の口には大きすぎるのも理由の一つかもしれないし、子供から見ると「甘くておいしい」とは思えない味だ。先日40年ぶりくらいにスーパーで買ってきた。

スーパーでもワンフェイスを与えられているだけで、社名の基になった製品としては寂しい。近所の7-11では発見できなかった。かつては紅茶キャンディのカティーサーク、カンロ健康のど飴と並び同社の花形商品だったが最近はその座をピュレグミや金のミルクなどのグミ製品に奪われている。
大正時代に創業された山口県の宮本製菓所が1954年に発売した「カンロ玉」がその起源だ。当時は一個単位で売られていた。そうだった、あの頃多くの菓子はガラスのジャーに入れられてバラで売られていた。他の飴玉が一個一円だったのに対しカンロ玉は一個二円という強気の価格設定だった。創業者の宮本政一は戦後海外から流れ込んできたキャラメルやドロップとは一線を画した製品を作ろうと考え、差別化ポイントを「和」に求めた。煮詰めても焦げない醤油の開発に3年の年月を費やし、当時としては貴重だった高品質の砂糖を使用したりしたから二円の価格は妥当だったのかもしれない。

この一粒8グラムの裸飴は二円の価格のせいで売れないだろうと言われながら、地元で好成績を残し、販路を九州や大阪へ拡げ、1957年には東京へも進出した。その間に日本で初と言われるセロハンのひねり個包装を採用し、その後包装を機械化し生産効率を向上させた。名前も「カンロ玉」から「カンロ飴」に変え発売から3年で山口の地飴は全国ブランドに成長した。これを機に社名も宮本製菓(株)からカンロ株式会社に変更し日本を代表するキャンディメーカーとなった。1980年代はキャンディ市場のトップシェアを誇り、特に中国地区と九州地区では20%以上のシェアを持つ断トツのメーカーだった。
久しぶりに食べてみると、確かにでかい。8グラムはないが約7グラムはある。昔ホールズというキャンディの担当をしていたが、当時一粒4.7グラムは大きすぎると思っていたが(今は小さくなっている)それより相当大きい。それに球形でいかにも昭和の飴という印象だ。その大きさと形状ゆえ噛み割ることさえできない。じっと舐め続けねばならない。かすかに醤油の味がして、でも飴だから甘い。たとえるならばみたらし団子の味とでも言えるのだろうか。
残念ながらカンロ飴も時代の変遷とともに売り上げは下がり、かつての勢いはない。しかし唯一の醤油味のキャンディとして、そして社名となったブランドとして会社はカンロ飴のテコ入れや再生計画を考え続けるだろう。諦めるわけにはいかない。カンロ株式会社のコーポレイト・スローガンは「Sweeten the Future」だもの。

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スーパーでもワンフェイスを与えられているだけで、社名の基になった製品としては寂しい。近所の7-11では発見できなかった。かつては紅茶キャンディのカティーサーク、カンロ健康のど飴と並び同社の花形商品だったが最近はその座をピュレグミや金のミルクなどのグミ製品に奪われている。
大正時代に創業された山口県の宮本製菓所が1954年に発売した「カンロ玉」がその起源だ。当時は一個単位で売られていた。そうだった、あの頃多くの菓子はガラスのジャーに入れられてバラで売られていた。他の飴玉が一個一円だったのに対しカンロ玉は一個二円という強気の価格設定だった。創業者の宮本政一は戦後海外から流れ込んできたキャラメルやドロップとは一線を画した製品を作ろうと考え、差別化ポイントを「和」に求めた。煮詰めても焦げない醤油の開発に3年の年月を費やし、当時としては貴重だった高品質の砂糖を使用したりしたから二円の価格は妥当だったのかもしれない。

この一粒8グラムの裸飴は二円の価格のせいで売れないだろうと言われながら、地元で好成績を残し、販路を九州や大阪へ拡げ、1957年には東京へも進出した。その間に日本で初と言われるセロハンのひねり個包装を採用し、その後包装を機械化し生産効率を向上させた。名前も「カンロ玉」から「カンロ飴」に変え発売から3年で山口の地飴は全国ブランドに成長した。これを機に社名も宮本製菓(株)からカンロ株式会社に変更し日本を代表するキャンディメーカーとなった。1980年代はキャンディ市場のトップシェアを誇り、特に中国地区と九州地区では20%以上のシェアを持つ断トツのメーカーだった。
久しぶりに食べてみると、確かにでかい。8グラムはないが約7グラムはある。昔ホールズというキャンディの担当をしていたが、当時一粒4.7グラムは大きすぎると思っていたが(今は小さくなっている)それより相当大きい。それに球形でいかにも昭和の飴という印象だ。その大きさと形状ゆえ噛み割ることさえできない。じっと舐め続けねばならない。かすかに醤油の味がして、でも飴だから甘い。たとえるならばみたらし団子の味とでも言えるのだろうか。
残念ながらカンロ飴も時代の変遷とともに売り上げは下がり、かつての勢いはない。しかし唯一の醤油味のキャンディとして、そして社名となったブランドとして会社はカンロ飴のテコ入れや再生計画を考え続けるだろう。諦めるわけにはいかない。カンロ株式会社のコーポレイト・スローガンは「Sweeten the Future」だもの。
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