マーケティング爺のひとりごと

外資系7社でチューインガムから抗癌剤までのマーケティングを生業としていた引退老人です。使えそうなデータや分析、気になった出来事、思い出、日々思うことなどをボケ防止のため綴っています。にほんブログ村 経営ブログ 広告・マーケティングへ
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2022年11月

現在住んでいるマンションも築30年近くになってガタが出始めた。特に水回りが問題で、洗面所、風呂場や台所の水栓はちょっと危ういし、バスタブや洗面台やガスコンロ、レンジフードも傷んできた。15年前に取り換えたアラウーノも調子が悪い。テレビでヤマダ電機のリフォーム番組を見て、ヤマダを含む数社に見積もり依頼をした。

最初に下見に来たのは地元の建築設計事務所で一級建築士の若い女性社長とおじさんデザイナーの二人組だった。たっぷりと時間をかけて台所、浴室、洗面所、トイレの採寸をし写真を撮り、問題点を洗い出して細かい提案をした。90分の時間を使った。いい仕事をしそうだが値段が高そう、が印象だった。

二社目はよくチラシが入っているこれも地元のリフォーム屋で、えらく簡単に採寸をし喋りまくった。自社で職人を抱えているのでた他社より早く工事に取り掛かることができると言う。計算機を取り出してフォーマットを埋めだし5分ほどで見積もりを完成させた。予想よりかなり高額の見積もりだった。それを感じたのか、オプションを外せば下げられますと言って帰っていった。

リフォーム会社の一括紹介も頼んだので結局6社が自宅に来て採寸をし、見積作成のためこちらの希望を細かく聞いた。一社当たり50分から90分の打合せなので結構疲れる。フェアな比較をするために、キッチンではビルトイン食洗器、ワークトップは人造大理石、IHでなくガラストップのガスグリル、上の棚は下への可動式、トイレはウォシュレット付きタンクレスで蓋が自動開閉などの条件を設定した。6社のうち男女ペアの2人で来たのが2社であとの4社は男性社員ひとりだった。設備メーカーはTOTO、リクシル(INAX)、クリナップ、パナソニックなどに限られるので価格が最大の判断基準になる。あとは工事のクオリティだがこれはやってみないと分からない。ほとんどの会社が分厚いカタログを置いて行ったのでこんなにたまってしまった。
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一週間後から見積もりの提示が始まった。水廻り4か所だとそこそこの金額になるので各社力が入っているのが分かる。最初の段階でおおよその予算を示したが、この春に原材料と輸送費の高騰で設備メーカーはかなりの値上げをしたし、リフォーム業者も春と秋に価格改定(水廻り4か所で50万円くらいは値段が上がっている)をしたところが多いので予算を超える見積もりばかりだ。比較すると総額で100万円の差が出た。同じメーカーの同じシリーズのキッチンや浴槽でも20万円の差が生じるし、同タイプのトイレでも10万の違いが出た。総額の低いところを選ぶのは当然だが、同じ製品の価格差も参考にして最終的に業者選択をした。

予想した通りTVで30分のリフォーム番組を放映し全国展開しているヤマダリフォームは安い。地元の工務店でヤマダの水回り4点まるごとリフォームを意識してほぼ同額を提示する会社もある。しかしヤマダはトイレ以外は子会社のハウステック(旧日立ハウステック)の製品なので値段が安いのは当然かもしれない。そのヤマダも正式な見積もりはテレビショッピングより20万以上高くなっていた。ネットで口コミを見ると満足している人と同じくらいの不満がある。施工を下請けに出していて、時には孫請けもあり依頼主の要望がうまく伝わっていないことが原因であるように思われる。

2004年まで許されていた断熱材のアスベスト(浴室壁裏などに使われている)の処理に関しても、見積もり時に見込む会社もあれば、工事してアスベストが使われていることが分かった場合に約5万円の処理費がかかると説明する会社もある。一方で全くそれに触れない会社もある。後で追加請求される可能性が高い。また節水などを可能にする工事には来年の3月までなら「こどもみらい住宅支援金」が出るが、それを話題にもしない会社もあり、支援があると説明してもその金額がほぼ同じ工事なのに6万から11万までの差が生じる。

結局6社は高値の3社とそれより数十万安い3社に二極化した。見積もりは3社程度が妥当と言われるが、高値の3社だった可能性もあるので今回の6社は正しかったのかもしれない。低価格の3社から見積もりとメーカー選定が妥当と思われる中堅会社を選んで契約にこぎつけた。見積もり依頼から契約まで約一ヵ月。結構疲れる作業だった。



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その1で書きましたがある女医さんのサイトで紹介されていた皮膚科学会のガイドラインが推奨している成分に従って、花王サクセスバイタルチャージ、ライオン薬用毛髪力イノベート、カロヤンプログレEXO、資生堂薬用アデノゲンの順で育毛剤を試そうと、まず花王のバイタルチャージから始めました。半年間毎日二回頭皮に振りかけマッサージをしたのですがなんらの効果の気配さえ見えず、逆にマッサージで抜け落ちる髪の方が多いような気がしたので半年で中断しました。次の選択肢であるライオンのイノベートは終売のようなので、カロヤンプログレに切り替えようと思ったのですが、プログレは安売り店で買っても月4000円かかるので、それならばロートのリグロEX5が同等の値段なので一気に最終選択肢であるミノキシジルにスイッチしました。こっちは育毛剤でなく発毛剤ですし、皮膚科学会の推奨度A(行うよう強く勧める)ですものね。
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同じミノキシジル5%製品でも大正のリアップが強すぎるせいか、後発のロートは最近値下げをし、かつ「次回予約コース」で4本セットを購入すると4本で15,840円なので一本3,960円と育毛剤より安く、おまけに1540円のシャンプーまで付いている。こちらも少なくとも4か月は使い続けてほしいと書いてあります。で、毎日朝晩の2回使っています。リアップもそうらしいのですが、容器がよくできている。逆さにするとちょうど1mlだけ出てきて出口に溜まり、頭皮に押し付けるとカチッと音がしてそれ以上は出てきません。トントンと20~30回頭をたたけばおしまい。先端はゴム製なので痛くもなく、垂れることもなく、サクセスのように皮膚が赤変することもありません。ちょうど30日で一本が空になります。マッサージも不要で、逆につけたあとは皮膚に触るなと書いてあります。楽ちん。

そうやってお約束の4か月がたちました。一か月目はつけたあとマッサージもしないのでなんだか頼りなく効果があるんだろうかと思いながら使いました。ただバイタルチャージのように髪がべったり肌につかないので地肌が透けて見えず髪が密になったような印象はありました。印象だけですが。

二か月目。おまけのスカルプシャンプーを併用し始めました。シャンプーするときはまず指の腹で頭皮をずらすようにマッサージし、次に長年使い続けているいつものシャンプーブラシで洗います。頭皮の皮脂が取れるような気がします。洗髪後はミノキシジルの吸収もいいのではと思いますしね。私が気になっているのはM字で特に左側が薄いのですが、ここに集中的に散布するのですが、やりすぎると液だれしたり髪に付いて頭皮に達しないこともあるので床屋に行って髪を短くし塗りやすいようにしました。バイタルチャージの時よりはM字が気にならなくなった気がします。
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三か月目。ネットで読んだのですが、ミノキシジルは塗ったところだけでなく他の部位での発毛・育毛の効果があるとあったので左側面だけでなく、頭頂部や右側面にも同じように散布するようにしました。そりゃそうですよね、もとは高血圧用の降圧剤として開発されたので血管を拡げる作用があり、血行を良くするとともに毛乳頭細胞に働きかけるのが作用機序らしいから。少し髪が密になったような気がします。一本一本の髪が太くなったのかもしれません。洗髪して乾かした後ペチャっとなったのが気にならなくなりました。

ちなみに先日ニューヨークタイムズにもミノキシジルの内服での効果の記事が掲載されていました。ほとんどの発毛剤は効果がないが、実は安価な治療法がある。ミノキシジルの頭皮への塗布ではなくごく低用量のミノキシジルを内服するというものです。FDAが内服を承認していないので適応外処方となるが多くの皮膚科医が使用しているとのことです。毛根さえ残っていれば男性でも女性でも発毛効果はかなり高いそうで、かつ血圧への悪影響も見られなかったとあります。ただ低用量で効果があるので一日あたり数セントで済んでしまうため、製薬メーカーは何千万ドルもかけて効果を立証するための臨床試験をすることはないだろうというのが結論でした。ネットにはミノキシジルの内服薬も売られています。効果はありそうですが怖くて手が出せません。

四か月目。毎日朝ぶろに入った後、髪を乾かして塗布します。夕食後に二度目の塗布。本つげ椿油仕上げのブラシでのブラッシングも欠かしません。何をしても長続きしない三日坊主ですが、これだけは四か月間毎日欠かさずに続けています。下の写真はPre-Postです。散髪時に梳くのを少なくしたのと髪が少し伸びたせいもあるので効果があったと単純には断言できませんが、M字が気にならなくなったのは確かです。このまましばらく使い続けようと思います。

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昔ドロップは筒状(穴あきドロップ)か缶入りしかなかったように思う。筒状の物は湿気でくっついて棒状になったし、缶入りは開けるのに苦労した。今でも時々無性に舐めたくなるのがこのドロップ。思わずレジ横の棚に手を伸ばしてしまう。果汁入りとは書いてあるが果汁感はあまりない。口に入れてしばらくすると割れるのは砂糖より安い水飴の含有量が多いからだろう。近所のスーパーでは100円強で売られているのだが、利益は出るのだろうか。ま、ドロップそのものは缶の半分くらいしか入っていないが…

缶入りは佐久間製菓のサクマ式ドロップスとサクマ製菓のサクマドロップスとがあり、今回衝動買いしたのは後者の製品。そんなに差はない。もともと池袋にあった佐久間製菓がサクマ式ドロップスを製造販売していたが戦争中に倒産し、戦後元番頭だった人が再建した佐久間製菓と、同じころ元社長の息子が渋谷に起こしたサクマ製菓の二社だから製品が類似していても当然かもしれない。同じような缶に入っているが色が異なる。佐久間製菓が赤が基調でサクマ製菓は緑が基調。佐久間の缶はこんな感じです。
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当然のことながら商標争いが起き、裁判の結果佐久間製菓がサクマ式ドロップスを名乗り、サクマ製菓は社名を用いたサクマドロップスを使用することで決着がついた。消費者から見るとちょっと紛らわしい。菓子の仕事をしているころ、業界の人はこの二社を池袋佐久間と渋谷サクマとか(略して池サクと渋サク)、漢字の佐久間とカタカナのサクマと呼んで区別していた。野坂昭如原作のアニメ映画「火垂るの墓」で主人公清太が終戦後の8月22日に飢えと病で死んだ妹の節子を自ら火葬し、その骨片を彼女の大好物だったドロップの缶に収めたのは赤い缶の佐久間製菓のサクマ式ドロップ缶だった。

サクマ式ドロップスは戦争中は生産中止だったので、清太が腹巻の中にしまって大切に持っていた節子の骨片を収めたドロップ缶は数年前から持っていたものだと思われる。その清太も一月後に三ノ宮駅で衰弱死してしまうという悲しい話だった。
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甘いものといえばキャラメルかドロップだった時代がありました。もう遠い昔です。先日の報道で佐久間製菓が2023年1月で廃業するというニュースが流れたのでこの記事を加筆再掲しました。原材料の高騰とそれを価格転嫁できなかったことが理由らしいが、寂しいと思うのと同時に戦後をひきずっていたあの懐かしい時代が終わったという感傷に襲われました。あのハッカ味、なつかしいね。

ちなみにニュースが流れた後佐久間製菓のドロップスは品切れが起き、ネットでは数千円で売られています。今日近所のスーパーに行ったらサクマ製菓のサクマドロップスも棚から消えていました。
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