マーケティング爺のひとりごと

外資系7社でチューインガムから抗癌剤までのマーケティングを生業としていた引退老人です。使えそうなデータや分析、気になった出来事、思い出、日々思うことなどをボケ防止のため綴っています。にほんブログ村 経営ブログ 広告・マーケティングへ
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2024年01月

現役で働いている時は夜寝る前に風呂に入った。疲れをとってぐっすり眠り次の日に備えるためだった。引退してからは朝起きたらすぐ風呂に入る。肉体的に疲れることもほぼなくなったので、一日を気持ちよくスタートするためへと入浴の目的が変わったためだ。朝湯の効用は目が覚めて「さあ新しい一日が始まるぞ」の気分になることと朝食がおいしく感じることだ。

時間に追いかけられないから長湯もできる。今はエプソムソルトを使っていて指示通り20分くらい湯船につかる。エプソムソルトはソルトとあるが塩ではなく硫酸マグネシウムなので風呂や配管を傷めることもなく、湯冷めしにくく肌にも良いと知り合いのインスタグラムで知って使い始めてもう数年になる。ただ色がなく透明なので沐浴剤を加えて温泉ぽくしている。色があるだけで、それもにごり湯なのでちょっとした温泉気分になる。
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沐浴剤はいろいろ試したが今は「日本の名湯」と「いい湯旅立ち」の二種類。どちらもにごり湯でちょっと割高だがいろんな種類が試せる個包装品を使っている。全部で20種類以上あり、それぞれ色も異なる。毎朝今日はどの色にしようかと迷うのも楽しみのひとつだ。

「日本の名湯」はツムラからMBOで生まれた(株)バスクリンの製品で、温泉地と共同開発し湯質や香りを再現とまではいかないが表現しようとした1986年誕生のロングセラーだ。乳白色の登別カルルスと乳頭がお気に入り。「いい湯旅立ち」は2014年に倒産した白元を引き受けたアース製薬が作った白元アース(株)の製品で、同じくアース製薬を親会社とする(株)バスクリンとは兄弟会社だ。こちらは各地の温泉の名を冠してはいるが再現性はほぼ無い。ただ色は斬新で美しい。

以前は両ブランドともボトルで買っていたが、数種づつ買うと置き場所に困るし同じ製品のローテーションになって飽きるので今の個包装品に変えた。毎日風呂の色が違うのは結構たのしいですよ。こんな感じの色です。
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子供のころから広告が好きだった(21)


電気洗濯機。なんだか懐かしい呼び方です。日本初の電気洗濯機は1930年に芝浦製作所が発売したSolarです。その数年前から東京電機がアメリカから電気洗濯機を輸入をしていました。この二社が1939年に合併し東京芝浦電気が誕生し、1984年に愛称を社名とする東芝が誕生しました。Solarの価格は370円。銀行員の初任給が70円の時代ですから今の金額だと100万円強でしょうね。当然のことながら一般家庭に浸透はしませんでした。
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戦後洗濯機の発売は再開されましたが高額(5万3千円)であったこともあり昭和27年(1953年)の販売台数はわずか1万5千台でした。その後電気洗濯機は電気冷蔵庫と白黒テレビと並んで「三種の神器」と呼ばれるようになると普及期に入り価格も3万円を切るようになりました。噴流式も出始めていたが当時の主流は大きな三枚羽根で水をかき回す攪拌式でした。新しもの好きのエンジニアの父親が買ったのか、洗濯板の洗濯はしたくないと母親が言い出したのかは不明ですが、我が家には私が小学生の頃憧れの電気洗濯機が来ました。1950年代の中旬だから相当早かったですね。三菱の丸型で下の広告は絞り器が付いているけどうちのにはなかったと思うのでこれの前の型だったのでしょう。今の家のように防水バンや排水溝がないので風呂場の洗い場に鎮座していました。本体下部に車輪があり移動が可能でした。
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タイマーなどはないので水を入れて洗濯ものと洗剤を加えてスィッチを入れます。大きな音を立てて羽が動き始めます。左に回ると次は右、と一回ごとに回り泡が立ちます。適当なところで止めて排水をし、再度水を入れてすすぎを二度ほど繰り返す。今から考えれば面倒なのですが毎日何時間も洗濯に時間をとられ手の荒れた主婦にとっては本当の神器だったと思います。メーカーも最も過酷な家事から解放できることを広告で訴求していました(下記広告)。少し後の広告コピーには「最近、腰のまがったおばあさんをみかけなくなりました」というのがあり電気洗濯機が主婦を重労働から解放した自負を感じさせるようなコピーでした。
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その後洗濯機は噴流型が主流になり、形は角形に変り、ローラーでまわす絞り器が付きどんどん進化していきました。我が家の導入も早かったと思ったのですが小学校5年の時に同級生の栄ちゃんの家にお邪魔したときに見た洗濯機が忘れられません。ドラムが回転し洗濯物が上から落ちてまた回転し、というドラム式洗濯機だったのです。なんだこれは、と思いました。今では普通のドラム式ですが当時は見たこともなくアメリカ製だろうかと思いました。ところが調べてみると当時でも国産のドラム式があったのです。
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自動車部品メーカーのデンソーが1950年に発売した日本初の回転式で1回で550匁(約2キロ)洗えることと水切りができることが売りでした。さすが後年QRコードを発明した会社ですね。テレビCMも流し、一時は売上トップを記録したらしいのですが、自動車市場が拡大するにつれ本業に集中することになり家電から撤退したとのことです。CMは下記で見られます。
https://www.facebook.com/watch/?v=1698219026911397

小学生の時国語の教科書でアメリカの洗濯機に関する文章がありました。アメリカでは洗濯物を入れると自動で水が注がれ、洗剤も入れられ、洗濯が始まって、すすぎに移り、終わるとブザーが鳴って終了を知らせる洗濯機がある、というものでした。夢のような洗濯機だとその時思いました。でも今はそれを上回る洗濯乾燥機が日本でも普通に売られています。家電の進化はすごいし、数多い家電の中でも主婦の労働を軽減したという点では洗濯機はだんとつのナンバーワン家電でしょうね。



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子供のころの年末年始のテレビ番組視聴はこんなだった。大晦日に「レコード大賞」を見て、次に「紅白歌合戦」、その流れで「ゆく年くる年」の冒頭を見てから眠る。元旦になると各局のお笑い番組(漫才が中心だった)を流し見して、「新春かくし芸大会」で締める。多分多くの家庭も同様だったと思う。「レコ大」「紅白」「かくし芸」の三番組は年末年始の風物詩とも言われた。

視聴率的にも今では考えられない数字で、「紅白」が81.4%、「レコ大」が50.8%、「かくし芸」が48.6%という最高視聴率を記録している。残念なことに「かくし芸」は2010年を最後に終了してしまったし、「レコ大」は大賞の選考過程に疑問が出るなどしてかつての力はなく、昨年末は9.6%と初めて二けたを切ってしまった。80%を誇った「紅白」も今ではやっと30%台を維持しているレベルだ。
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これらのお化け番組が中止や低迷の憂き目に遭っているのはネットに食われてしまったメディアとしてのテレビの地盤沈下もあるが、視聴者の嗜好が多様化したのに対しテレビ局サイドが十分に対応しきれていないこと、過去の成功例にとらわれてそこから抜け出せないこと、逆に新しいことをやろうとしてうまくいかなかったなどが考えられる。

「かくし芸」は堺正章らの芸で持っていたころは良かったが段々演出過剰になり飽きられるようになったし、「紅白」も高橋圭三や宮田輝が司会をしていたころのワンパターンから脱却しようと司会者をとっかえひっかえし、番組を二部制に変えた1989年ごろから迷走を始めた。心地よいワンパターンから人気取り路線に変えたが作り物っぽさが出てきたように思う。視聴者が作り物を見破る目を持っていることを知らないのだろうか。

裏番組は当然それを狙って攻める。「紅白」の裏番組だったダウンタウンの「笑ってはいけない」シリーズや、年始の「格付けチェック」などは台本はあるのだろうが先が読めない意外性で既存番組からシェアを奪った。

またテレビには無料の暇つぶしメディアという一面があるので、見ていて安心のワンパターンにはそれなりの存在価値があるのだ。この年末のケースで例を挙げれば、視聴率競争を半ばあきらめていると思われるテレビ東京は新番組を作らず、いつもの番組で勝負に出た。大晦日は朝から「孤独のグルメ」のリピートを流し続け、夜には「充電させてもらえませんか」を放送した。下記の1分刻みの視聴率グラフを見れば明らかで、「孤独のグルメ」は昼前後の視聴率でNHKも含めた視聴率競争でトップをとり続け、出川の「充電」は地震のため40分遅れで開始され、他局が臨時ニュースを放映していたとは言え、あっという間に他局の倍の数字をたたき出した。ワンパターン恐るべし。(濃いブ濃いブルーの線がテレ東です)
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一年が終わるとその年の家計簿をまとめることにしている。年金暮らしで収入はほぼ不変だし、新たに買い足す耐久財もないので家計簿は必要ないのだが習慣になってしまった。エクセルをいじるのでボケ防止になるくらいがメリットかもしれない。

2023年が始まった時には今年はどうなるのかと心配だった。光熱費は爆上がりだったし食品の値上げが続いたりで家計防衛に走らねばと思った。しかし終わってみれば生活費は前年と大きくは変わらなかった。ただ前年は法事関連の支出があったのでそれが無くなっただけで、たとえば食費は17.2%も上昇している。物価上昇率と比べて大きすぎる気もするが、昨年から「人生そんなに先は長くない。おいしいものでも食べるくらいしか贅沢はできないじゃないか」と考えるようになったからだ。老人でも良質なたんぱく質を摂らねばと、肉類が+46%、魚は2.6倍と急増し、その他米穀類が+49%、果物+16%、野菜+12%、パン+10%と増えた。昨年は3万2千品目もの食品が値上がりしたのだから仕方がないのかもしれない。
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そんな状況下で助かったのは光熱費の上昇が収まったことだ。上半期に対前年比16%も上がっていた電気代は発電用燃料の価格下落とエアコンを3台買い替えたこともあり通年では‐1.3%と落ち着き、ガス代も+27%から+8%に、水道代は水廻り4か所をリフォームをしたため前年比‐17%と下がり光熱費トータルでは前年とほぼ同額だった。

外出も飲食も減ったため外食費は約半分になり、医療費などは8割減になった。嬉しいのだが年間2~3万の医療費のために家内の国民健保と自分の後期高齢者医療保険と合わせて30万以上払っているのはなんだか納得できない。介護保険料も二人で20万払っているしね。ま、健康であることには感謝しなくてはいけないし、誰かの役に立っていると思って割り切ろう。ただ保険料と光熱費で年金の15%づつが消えるのはちょっと辛い。残りの70%では老人家庭も生活はできない。貯えを切り崩すしかない。

先日政府は2024年度の消費者物価指数は2.5%と予測した。これは2022年度の3.2%、2023年度の3.0%と3年連続の2%以上の上昇でバブル期以来のことだという。今春の賃上げや円相場次第では2024年度はそれ以上になるかもしれず、年金生活者にとってはまた知恵を使わなくてはいけない状態になる。



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