マーケティング爺のひとりごと

外資系7社でチューインガムから抗癌剤までのマーケティングを生業としていた引退老人です。使えそうなデータや分析、気になった出来事、思い出、日々思うことなどをボケ防止のため綴っています。にほんブログ村 経営ブログ 広告・マーケティングへ
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2025年03月

免許を取得して40年間車を保有してきたが、最後の車を今日廃車処分にした。廃車の引き取り業者がレッカー車で19年乗ったエアウェイブを牽引して去る時はちょっとウルッとした。ドナドナの気分だった。
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この夏で78歳になるが、まだ運転はできる。廃車前日もアウトレットまでドライブした。ただニュースでペダルの踏み間違いや逆走など高齢者の事故に接するたびに自分にも起こりうるかもしれないとは思っていた。車の処分を決めたのは、運転がだんだん億劫になってきたのと、乗る機会が減ってきたからだ。もともと運転機会は多くはなかったが、最近はめっきり減った。

免許は1985年に取得した。ゴルフを始め数年間は会社の仲間が自宅まで迎えに来てくれた。その彼が静岡に転勤になり、自分でゴルフ場までの足を確保する必要が生じ、38歳の時に勤務後に自動車教習所に通った。免許取得後中古のマツダ車を買いドライバーとなった。その後日産のエクサ、そしてホンダのエアウェイブの3台とカナダ勤務時代の会社から貸与されたGM車の4台に乗った。ゴルフ用と言っても良い利用だったが、かつてのボスが主催する年に3回のゴルフ会が高齢により中止となり、地元住民のゴルフ会はバスや乗合になり自分で運転することがほぼなくなった。昨年末いつも通っていた練習場が閉鎖になり、それ以降は月に1~2度OKストアに飲料のケース買いに使うくらいだった。(下の写真はエクサ)
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よく考えると老夫婦二人で、かつターミナル駅まで歩いて6分の住居に車は不要なのかもしれない。ほとんどの買い物は徒歩圏内で済む。立地が良いということは駐車場も高いということだ。ここに住んで30年強。毎月2万円強の駐車場料金を払ったので累計約800万円。3台の車の購入費より高いのだ。駐車場と管理費を考えるとマンションより一戸建ての方が良かったかもと何度も思った。でももうそんなことを考えることもないだろう。

次は免許の返納とゴルフ引退だろう。車がないことで多少不便を感じることがあるかもしれないが、自分が事故を起こすのではという心配もなくなる。駐車場代や車検、JAF、自動車保険代で浮く月3万で美味しいものでも食べて残された短い年月を楽しもう。

地元愛知県の会社だということもあり酢やめんつゆは半田のミツカン製品を使ってきた。ただ何年か前からミツカンのお家騒動がありミツカンはもういいか、の気分になった。最近はヤマサ製品に切り替えた。
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ミツカンは半田だけでなく愛知県を代表する企業の一つである。酢だけでなく最近は調味料や納豆、スープ、ふりかけ、炊き込みご飯の素など幅広い製品群を持つようになった。代々社長は中埜又左衛門を名乗る同族会社であり、家系を維持するために同郷の盛田家から何人もの養子縁組をしてきた経緯がある。
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問題となったお家騒動は八代目の社長には娘が二人で男子がいなかったことが発端だ。後継者確保のため婿探しが開始され、香港で外資系金融機関に勤めていて中埜家の資産運用を担当していた男性に白羽の矢が立った。2013年に次女と見合い結婚し、翌2014年にイギリスに移住し一族待望の男子が誕生した。ここまでは多少の問題はあったがハッピーストーリーだった。問題はその後に起きた。

男子誕生の4日後に社長がイギリスに来て生まれたばかりの子供の養子縁組を要求したというのだ。入婿も代々の中埜家が養子縁組で維持されてきたことは知っていたとは思うのだが、それが4日目に起きるとは予想していなかったのだろう。署名を逡巡していると八代目の激怒を招き、以降入婿を中埜一族から追放する動きが起き始めた。中埜家側からも次女に離婚勧告が始まり、入婿にも義父から次の就職先を探すようにとの要請があったらしい。翌2015年にイギリスから関西の物流センターへの転勤が命ぜられ、離婚に応じないでいると2017年には離婚訴訟にまで発展した。

ミツカン側は裁判に日本一の法律事務所を採用し2019年に離婚が成立した。その頃からメディアがこの件を取り上げ始め「種馬騒動」と話題になった。元婿は息子との絆を切りたくないと今でも中埜姓を名乗り、ミツカン本社前で会社に対する反対運動を継続し、「X」でもその報告をしている。
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ミツカン側はこの件についてコメントをしていないので元婿サイドの情報が多く、メディアは面白おかしく書く傾向があるのでどこまで記事が正確かは分からない。ただミツカン本社前でビラを配っていて警備員に排除されるのを目撃した人は「あれは気の毒だ」と言っていたし、半田で乗ったタクシーの運転手さんは「ミツカンは税金の支払い額が少なくて地元に貢献していない」と不満を述べていたので地元でも巨大企業に対する好感度はさほど高くないようだが、この事件でさらに悪化するのではなかろうかと危惧される。

毎朝の朝食はパンだ。コーヒーと果物、ヨーグルトにパンで50年続いている。小麦粉の値上がり以降パンの価格もそれなりに上がったのに味が落ちた製品も多く、サイズも小さくなったような気がする。小麦粉の含有量を減らしているのかもしれない。特にロールパンは小さくなったと思うので一番おいしい超熟の山型食パンを買うのだが毎日だとそれにも飽きてくる。それで近所のスーパーでおいしいパン探しを始めた。
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最初に東急ストアにタカキベーカリーの石窯フランスパンがあることを思い出した。広島のパンメーカーでデニッシュペストリーで知られる。デンマーク女王が来日した時に広島工場を見学され、東京の記者たちが「なぜ広島に」と驚いた話は有名だ。アンデルセンやリトルマーメイドという店名のほうが分かりやすいかもしれない。ここのパンはリーズナブルな値段で美味しい。近所のそごうの地下にもアンデルセンがあるが石窯パンは置いていない。

値段も加味して選ぶならオーケーストア。ちょっと大味な感じはするがフランスパンは1本168円だし、ミニクロワッサンは5個で150円だ。ここはパンもピザも価格を考えれば大満足。ランチタイムにはピザを買うサラリーマンで一杯だ。一番安いのは4分の1カットが129円。2枚食べるとちゃんとした昼食になる。クロワッサンもバターリッチでほかの店の大一個300円の半額だから毎日のパンにはもってこい。ピカールのフランス直送の冷凍クロワッサンは1個約120円でおいしいが、オーブンを温めて20分強焼いてクリスピーになるまで待つと30分はかかってしまう。忙しい朝にはちょっと不向きかもしれない。

結局よく買うのは地元横浜のポンパドウルに落ち着く。ここも値段は高い。1969年の創業当時から他店の菓子パン15円に対し50円の値付けで高級・高品質を訴求して差別化してきたからだ。元町本店は宮殿風の店構えと赤い買い物袋といつでも焼き立て(一日に8回焼く)が売り物だったが、ポリ袋有料化以降はあの赤い袋がなくて寂しい。製品開発に熱心で毎月12日には新製品が発売されるし、今月3月は1日と12日の2回も新製品が出る。いずれも400円前後とちょっとお高いけど。毎年新年には干支にちなんだパンを作るという遊び心もある。下の写真は酉年の干支パン、「おいしさトリプル」のダジャレ付きだった。
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こんな努力が実を結んでいるのだろう。創業から56年を迎えても客を飽きさせず惹きつけている。先日も元町に行ったら店の前は人で一杯だった。店内には焼きたてを強調する「一店舗一工房」のパネルが誇らしげに掲げられている。店も手を加えてモダンになっている。宮殿風とはいかないが窓や開口部を大きくして商品を見やすくし店内へ誘導するのを容易にしている。その下の1969年の創業時の写真と比べると違いが分かりますね。
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