私の父親は85歳で他界した。医療が進歩しているので自分はそれよりは生きられるかもしれない。勝手に86歳までは生きると決めている。それでもあと10年しか残っていない。高校のサークルの同級生男子5人のうち2人はすでに亡くなっているし、大学時代のの友人もこの3年で2人が死去した。一緒に働いていた69歳の開発部長は心筋梗塞でアメリカで客死し、かつての上司は76歳で鬼門に入った。会社の元同僚も最近2人癌で亡くなった。72歳と64歳だった。年々一年が早くなっていることを考えると残されている時間はそんなに長くないのかもしれない。
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10年前から終活らしきものを始めた。まずは断捨離からと着なくなった衣類、手紙、写真やネガを処分しアルバムを整理した。娘の子供時代の写真数百枚はネガからデジタル化して残した。アルバムは分厚くて場所を取り見ることなどほとんどないが、作業中に家内が「私のと娘のには手を付けないで!」というので途中で頓挫した。次に書籍と雑誌、レコード、CD、ビデオ、レーザーディスクなどをオークションで売ることにした。これは結構大変で、写真を撮り楽オク(今はもうない)やヤフオク、アマゾンのサイトに3000近い商品の状態や販売価格を入力するのは面倒な作業だった。
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しかし意外にも本には買い手がついた。1万円以上で売れた詩集もあれば大学時代の専門書は8000円くらいで何冊も売れた。雑誌も100冊まとめて売れたものもあるしEPレコードに1万数千円の値が付いたこともある。でもそれらは例外で平均で見れば本は数百円、LPやCDは1000円前後だったと思う。レーザーディスクは貴重なのだがプレイヤーを持っている人が少なくてほとんど売れない。本やレコードなどで2000点は売れたので本箱はすっきりした。ただ主力のアマゾンで本が売れても、私のような小口出品者は基本成約料の100円とカテゴリー別成約料の80円に加えて販売価格(+配送料)の15%の販売手数料と消費税を払わねばならず、数百円の売価だとほとんど利益は出ない。おまけに送料は262円の固定なので厚くて重い本だと送料がかさんで足が出ることになる。もう読むことはないであろう本が新しい読者を得て再度日の目を見ることが喜びで、梱包して発送するときは娘を嫁に出すような気持になる。

最後に残されていたのが遺言状だ。自筆証書遺言や公正証書遺言は面倒だしそれだけのことをするほどの資産もない。実務能力をほとんど持っていない家内が困るのを最小限にするためのものだから自分でワードで打った。葬式は簡素でいい、から始まり死亡届の出し方、生命保険の請求方法、遺族年金の請求、私の銀行口座の凍結、公共料金の名義変更、証券会社口座の解約など多岐にわたる。それらには締切日があるので結構大変だと思う。親が亡くなった時にたいていは経験しているのだろうが、家内にはその経験もない。それらをまとめて書き、「私が死んだら」のタイトルを付け区役所が発行している簡便な手続き早わかりのコピーを添付して一応完成した。これを時々書き足しPCに収め、印刷したものを自分のデスクの引き出しに入れてある。
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役に立つかどうかは分からないが何も残さずにこの世から消えるよりは助けにはなるだろうと思う。その時に家内が呆けていなければよいのだが。



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