歩きスマホをしている若者を毎日見かける。老人はそれができない。立ち止まってスマホを少し遠ざけながら、時には老眼鏡をかけ直して画面を見る。若者のように片手で操作はできず、左手でスマホを持ち右手でゆっくり文字入力をする。でも多くの老人は数年前までは二つ折りのガラケーを使っていたのだ。スマホに変えただけ進歩と言うことはできる。特に女性は。

ハルメク生き方上手研究所が調査した55歳から74歳女性の「シニア女性のデジタル活用事情」 によると、彼女らのスマホ利用率は昨年は96.9%で前年から2.6ポイント伸びている。コロナ禍で人と人をつなぐコミュケーション手段としてスマホがシニアに注目されたと言ってよいだろう。増加は主にガラケーからのスイッチと思われるが、コロナ禍でシニア女性層がオンライン決済やQR決済の必要性に迫られたこと、外出ができなくなってネットショッピングやLINEを使いだしたことも要因だと考えられる。下降傾向にあったパソコン利用率がコロナが拡大した2020年から回復しはじめ昨年は49.1%と前年から7.6ポイントも上がったことがそれを裏付けている。
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スマホに変えることによって生活が変わったこともデータが示している。電通シニアラボの「シニアのスマホライフ実態調査」によると、60代70代の6割強がスマホを持って生活が良くなったと回答しており、「とても良くなった」と答えたのは女性の方が明らかに高かった。彼女らがスマホの価値を評価した項目としては、「分からないことをすぐ調べられる」「暇な時間を楽しむことができる」「社会の動きや流行が分るようになる」などを挙げている。スマホに変えてちょっぴりハッピーになったシニア女性の喜ぶ顔が見えるようだ。
2024-10-12
当然デメリットもあり、「目が疲れる」「用もないのにスマホを見てしまう」「スマホ頼りになり自分で憶えなくなった」などが挙げられているが、これはシニアだけではなくすべてのユーザー共通だろう。

シニア女性の方が男性よりもスマホの恩恵を受けているのは、男性は現役のころから日常的にパソコンを使っていたため引退後も調べ物やECでの買い物をパソコンでもするのに対し、女性はパソコンを何らかの目的で利用している人は半数以下で、メールや検索もほとんどをスマホでするからだと思われる。NTTドコモモバイル社会研究所のデータによると、情報の検索をシニア女性の78%はスマホで行い、パソコンを使う人は9%しかいない。

我が家の家内も数年前にスマホに変え、現在は2台目を使用中だ。最近はPCを触っている時間よりもスマホを手にしている時間の方が長い。検索やLINEだけでなくチケットの予約をしたり、ポイントで買い物をしているようだ。ちいさいのと外に持ち出せるのが便利なのだと思う。文字や絵を簡単に拡大できるのもスマホならではだ。特に老人にはありがたい。アプリを使えるようにはなったのだが、画面がフリーズしたり、メッセージが出たりするたびに日に何回も「これはどうすればいい?」と聞きに来るのだけは何とかしてもらいたい。