この一か月キャベツの価格が激しく動いた。都内ほどは高くはならなかったが最近は498円から398円、そして今日は298円だった。ブロッコリーとほうれん草は398円だった。以前は野菜類の値段は248円とか138円の中間値もあったのだが、最近は100円単位で上下している気がする。しかし、どうしてみんな末尾が98円で終わるのだろうか。
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これは端数価格戦略と呼ばれる、敢えて切りの悪い価格を提示することによって大台を意識させないでお得感、値ごろ感を演出する手法だ。「大台割れ価格」と呼ばれるだけあって本来は1000円でなく998円とか980円、10万円でなく9万9800円とかで用いられてきたが、それが低価格帯にも適用されるようになった。同じ20円引きでも600円を580円に値引きするより、値引き率は低いが1000円を980円に値引いたほうが桁数が変わって心理的インパクトが大きいからだ。

昔は端数などは使わなかった。個人商店などの小売店から見れば計算して小銭でお釣りを出すのは手間だからだ。レジもなかったしね。肉屋に行けば「100匁200円」の手書きの値札があった(古っ!)。端数価格の浸透ははスーパーマーケットとキャッシュレジスターの成長とともにあったと言っても過言ではないだろう。

またこの端数価格戦略には、仮にスーパーで100グラム100円の肉と98グラム98円の肉が並んでいたら同じグラム単価でも98円の方を選んでしまう人が多いであろうという心理的マジックもある。端数効果だ。ただ8で終わるのは八が末広がりの意味を持つ日本だけのことかもしれない。アメリカなどではほとんどが9とか.99(99セント)が用いられる。
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以前電鉄系のスーパーで表示価格を98円ではなく97円にしたらどうなるかという実験をした記事を読んだことがある。たしかそこそこの効果はあったというのが結論だったが、その後広まる気配がなかったのは日本人の末広がり信仰のせいなのだろうか。

ただこの末端価格は消費税抜きの価格であることがほとんどなので、内税表示では大台を超えてしまって意味をなさない。これがスーパーなどでいまだに税抜きの本体価格を大きく表示して、税込み価格をおまけのように小さく付け加える値札に固執する背景になっている。