日本で最初の新コロナウィルス患者が神奈川県で確認されたのが去年の1月16日。わが家から4キロの横浜港大黒埠頭に停泊中のダイヤモンドプリンセス号で集団感染が報告されたのが2月5日。2月13日最初の死者がこれも神奈川県で発生。陰性乗船客が我が家から6分の横浜駅から公共交通機関で帰宅し始めたのが2月19日。神奈川住民としてはこの頃から食料品などの買い物以外の外出を控えるようになり一種の籠城生活が始まった。3月25日東京都知事が外出自粛を初めて要請し、やがて日本中で自粛生活が始まり、4月7日には7都府県に最初の緊急事態宣言が発せられた。食料品や日用品の買いだめ、外食・飲食の激減、巣ごもり消費、デフレの進行などが報じられているが、引退老人世帯の家計・消費には何か変化があったのかを調べるため、我が家で自粛生活が始まった昨年2月から今年1月までの一年間の家計簿をその一年前と比較してみた。
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この一年間スーパーでの買い物以外の外出は激減したし金を使わなくなったなあと思っていたが支出は前年とほとんど変わらないマイナス0.04%だった。ちょっと納得できない。最も下がった項目はゴルフ関連で‐32.3%。これは回数も減ったし道具も買わなかったので納得。次が外食で‐22.5%そして医療費の‐13.7%。三密を避けたための出費減でこれも納得。つまり一年間良い市民だったということか。でも下がったのはこの三項目だけだった。

何が上がったのかと調べると額は大きくはないが衣料品が+52.5%で一番の伸び率。売り上げの下がっているアパレルメーカーからの特売メールが連日届き、アディダスやGAPをポチしたのが効いている。次が日用品・雑貨類の+39.0%。コロナ初期に買い込んだマスク、フェイスシールド、ハンドソープ、ペーパー類、消毒剤、洗剤類はまだ多少残っている。そして伸び率こそ+14.1%だが金額的に最も大きいのがやはり食費だった。菓子(+58.8%)、豆腐類(+39.5%)、総菜・調味料(+29.6%)、冷凍食品(+28.4%)、麺類(+25.9%)がベスト5。菓子、豆腐類、総菜は巣ごもり消費で増えた。自宅での鍋料理が増えたから豆腐や練り物の消費量が増加し、冷食と麺(乾麺中心)は非常食のローリングストックと食べる頻度が増えたためだ。

年間では+14.1%の食費だがコロナ騒ぎが起きた2月は+33.2%、翌月以降も+24.4%、+18.3%、+9.2%、+30.4%と動転振りがうかがえる数字になっている。先の短い老人も諦めが悪くて保存がきくレトルト食品や冷凍食品、缶詰、乾麺、カップ麺などを買いまくったのが数字を見れば明確だ。頭ではわかっているがオイルショックを経験したものとしてはあのモノ不足の印象が強く残っている。本当の意味で学習していないんだな、きっと。

だけど一年前には食い入るように見たコロナ関連のニュースも今では15時の東京都の新感染者数の発表を確認するために見るだけになった。慣れというか鈍麻されているいるのだろう。今日も駅の近辺の人出はいつもと変わらないように見える。感染者は減ってはいるのだが昨年4月7日に最初の緊急事態宣言が出た時(87人@東京都)より一桁多いのだ。一年前に不安になり慌てふためいて食糧確保に走った時の方がメンタリティとしては正常だったのかもしれない。



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